ねむり学入門

よく眠り,よく生きるための16章

ねむり学入門
著者 神山 潤
ジャンル 心理学・認知科学・臨床 > 教養・読みもの
出版年月日 2010/04/12
ISBN 9784788511903
判型・ページ数 4-6・216ページ
定価 本体2,200円+税
在庫 在庫あり

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なぜヒトは「夜ふかし朝寝坊」になりやすい? 寝不足は肥満と老化のもと? 睡眠と成長ホルモン分泌の関係は? 思いこみで語られがちな「眠り」をめぐる科学的知識を,最新の睡眠研究に基づき紹介。眠りをおろそかにする現代夜型社会に警鐘を鳴らす。
◆ねむり学入門――目次

はじめに i
第1章●眠りの現状● 世界でいちばん眠っていない国民は?
 “遅寝早起き”の日本人
 何が睡眠時間を左右しているか
 大学生の睡眠時間は

第2章●眠りを眺める● レム睡眠とノンレム睡眠はどう違う?
 「眠り」をどう記録するか
 脳波=脳が発する電気信号
 寝入りばなのサインは「目の動き」
 ノンレム睡眠とレム睡眠
 脳細胞が活動中の脳波は振幅が小さい
 レム睡眠の特徴
 明け方に向けて長くなるレム睡眠
 睡眠ポリグラフィーと睡眠日誌

第3章●眠るのは脳● 脳のどの部分が眠るのか?
 睡眠中枢と覚醒中枢
 ヒトはなぜ睡眠と覚醒を繰り返すのか
 神経細胞の活動が筋肉に伝わるまで
 血流からわかる脳の働き

第4章●寝不足では……● 徹夜明けの運転はこんなに危険!
 断眠実験
 眠りと「ひらめき」の関係
 睡眠不足は脳のリスク
 寝ないと老化が早まる!?
 寿命が長い人たちの睡眠時間は
 寝不足が大事故の原因だった!

第5章●眠りと年齢● 「子どもは夜になったら寝る」!?
 赤ちゃんに見るフリーラン現象
 地球時刻と生体時計
 大人も子どもも「夜ふかし朝寝坊」になりやすい
 年齢とともに変わる睡眠時間
 昼寝の習慣と文化の関係
 「午後2時」の生理的眠気への対処法

第6章●寝さえすればいつ寝てもいい?● ポイントは光と規則性
 夜型人間の問題は世界共通
 4~6歳児の睡眠習慣と行動との関係
 朝の光が脳に与える影響その1――生体時計の調整
 朝の光が脳に与える影響その2――セロトニンの働きを高める
 夜の光がもたらす危険
 生体時計と地球時刻のズレはなぜ生じたか?

第7章●眠気をもたらす物質● 暗くなると出てくるメラトニンの役割
 100年前に発見されていた「睡眠物質」
 眠気をさますカフェイン、眠くなる風邪薬……
 熱の出る睡眠物質「ムラミルペプチド」
 さまざまな睡眠物質
 子どもの成長に不可欠な「メラトニンシャワー」

第8章●眠りと関係する物質● 「成長ホルモン」をめぐる誤解
 夜ふかしは成長ホルモンを減少させる?
 成長ホルモンが出やすい時間帯はあるか?
 「寝ないと太る」身体のメカニズム
 食事と「午後2時の眠気」の関係は?

第9章●さまざまな眠り● 動物たちの眠り方
 眠りと遺伝子
 寿命が短い「短時間睡眠ハエ」
 もし脳が半分ずつ眠れたら
 肉食獣はよく眠り、草食獣の眠りは少ない
 「ヒトの眠り」あれこれ

第10章●ヒトと光● 夜の光にはご用心!
 朝と夜では光の効果が逆転する
 生活リズムの日内変動と季節変動
 サマータイムは百害あって一利なし
 「明るい夜」の脅威

第11章●眠りに関連した病気● 眠れなくても眠りすぎても……
 眠りに関連した8つの病気
 不眠に悩む大人は5人に1人
 睡眠時無呼吸はどのように起こるか
 睡眠時無呼吸の予防と治療
 ナルコレプシーと睡眠不足症候群
 睡眠のリズムがズレてしまう人たち
 時差ボケの傾向とその対策
 交代勤務者の健康を維持するには
 睡眠随伴症――寝ぼけから夜尿症まで
 レストレスレッグズ症候群
 長時間睡眠者と短時間睡眠者

第12章●睡眠衛生の基本● まずは朝の光を浴びることから
 午前中から眠くなる子どもたち
 セロトニンとメラトニンを高める行動
 昼寝と夜ふかし
 過剰なメディア接触が眠りを奪う
 「入眠儀式」は安心のためのおまじない
 「気合いで早起き」の科学的根拠
 ヒトの身体はもっとも身近な自然

第13章●眠りの社会学● 寝不足のまま働きつづける日本人へ
 「ウサギとカメ」、もうひとつの読み方
 日本人の睡眠時間と労働生産性
 精神論はどこまで通用するか
 「眠気を吹き飛ばす薬」の功罪
 不眠は自殺の引き金になる?
 セロトニンがたりないと目先の欲に流されやすい
 生きる脳、感じる脳、考える脳
 生体時計を考慮した生き方を

第14章●リテラシー● 自分にとってのベストな眠りとは
 適正睡眠時間を知る目安
 メディア情報の落とし穴
 読み聞かせは脳にも効く

第15章●未解決の問題● 眠りのメカニズムは謎だらけ
 新生児微笑――筋肉のピクツキはなぜ起こる?
 腹時計――食事時間と生活リズム
 午前睡――現時点ではすすめられない
 習慣時計――生体時計との関係は?
 惰眠の戒め――寝すぎはなぜ身体によくないのか

第16章●これから親になるあなたへのメッセージ● 子どもの潜在能力を引き出す眠り
 子どもでも実証された「寝ないと太る」
 メラトニンシャワーを浴び損ねると?
 「夜泣き」の原因はどこにあるのか
 「突然死」を防ぐために
 赤ちゃんも放っておけば夜ふかしになる
 熱が出たら、まず病院?
 子どもとしっかり向き合う余裕をもつ

附録●排泄の話● おろそかにしてはいけない快便
おわりに――「医眠同源」の原理を知る
参考文献
図版出典一覧
索引

装幀●臼井新太郎
装画●佐々木一澄

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2,200円+税

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