ヒト,この奇妙な動物

言語,芸術,社会の起源

ヒト,この奇妙な動物
著者 J-F. ドルティエ
鈴木 光太郎
ジャンル 心理学・認知科学・臨床 > 教養・読みもの
出版年月日 2018/05/10
ISBN 9784788515802
判型・ページ数 4-6・424ページ
定価 本体4,300円+税
在庫 在庫あり

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ヒトは二足で歩き走り,ことばをしゃべり,物語り,絵を描き,歌い踊る。道具を作って使う。神や霊を畏れ敬う。動物としてのこの数々の奇妙さは,いつ,どのようにして生じたのか? 進化心理学の成果をもとに,人間の本性の新たな見方を提示する一冊。
ヒト、この奇妙な動物――目次

まえがき

1章 サルからヒトへ
  プリンス・チム─最初のボノボ
  ジェイン・グドールの科学的冒険
  リーキーの天使たち
  サルやチンパンジーの文化
  チンパンジーは言語を習得できるか?
  類人猿と言語─研究成果をまとめると
    コラム 1000語がわかるイヌ
  認知動物行動学の誕生
    コラム 動物における志向性
    解説 動物における予期
    解説 鳥とクジラの文化
    解説 他者の心を読む

2章 人間の本性の発見
  進化心理学とは?
  心のモジュール
  乳児の知能
  言語は自然か?
  恋愛の自然基盤
  文化的不変項を探して
  宗教的観念は「本性」か?
  進化心理学に対する妥当な(あるいは不当な)批判
  生得的モジュール説への批判
    解説 母性本能はあるか?
    コラム ダーウィン、性とヒトの進化

3章 想像力─観念を生み出す装置
  心のなかで世界を思い描く
  観念を生み出す装置
  表象とは?
    コラム メタ表象とは?
  観念は脳のどこに?
  フィニアス・ゲイジのケース
  前頭葉が観念を生み出すのか?
    解説 ヒトの脳と進化

4章 イメージで思考する
  イメージ論争
    コラム 心の計算理論
  心的イメージの役割
  想像の寄与
  心のなかの風景を形作る
  想像と科学的創造
  機械のなかの夢
    コラム 社会科学における想像力
  言語なき思考
    解説 認知言語学
    解説 アナロジー思考

5章 起源の物語
  先史学の誕生
  初期の霊長類
  初期のホミニッド
  アウストラロピテクスとは?
  アウストラロピテクスの文化
  これがヒトだ
  現生人類の出現
  ネアンデルタール人
  現生人類の拡散
    解説 ホモ・エレクトスはハンターだったのか?

6章 石に刻まれた心
  チンパンジーとカラスの道具使用
  最初の職人
    コラム アウストラロピテクスは石器を作っていた!
  両面石器の出現
    コラム 両面石器と礫石器─2つの文化の共存
  ブーシェ・ド・ペルトからルロワ=グーランへ
  石器から思考へ
  先史時代の住居

7章 言語の起源
  言語はいつ出現したか?
  初期人類はどんな種類の言語を話していたか?
  初期人類の原言語
  なぜ言語が出現したのか?
  言語と道具の出現の関係
    解説 ヒトは文法的なサルなのか?
    解説 言語遺伝子はあるのか?

8章 芸術の誕生
  いくつもの壁画洞窟の発見へ
  後期旧石器時代の「象徴革命」?
  芸術的動物?
  チンパンジーのレイン・ダンス
    コラム 絵を描くゾウ
  道具─最初の芸術作品
    コラム 先史芸術─最近の発見
  象徴革命はなかった
  洞窟壁画の意味
  狩猟と豊饒の呪術的儀礼
  構造主義的解釈
  先史芸術とシャーマニズム
    コラム 神話と先史芸術
  多元的説明
    解説 神を発明する
    コラム 最初の埋葬

9章 人間社会の誕生
  社会の起源の物語
  トーテムとタブー
  オオカミの社会
    コラム 社会脳仮説
  利他行動の自然基盤
    コラム 失われたパラダイムと共進化
  遺伝子と文化の共進化
    コラム 共進化とは?
  社会の起源
  動物の順位から象徴的な力へ
  想像による共同体
  象徴的行為
  道徳の自然基盤
  愛の範囲の拡張
    解説 観念の感染
    解説 象徴と象徴思考


読書案内
訳者あとがき
事項索引
人名索引

  装幀=新曜社デザイン室

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