言語力

認知と意味の心理学

言語力
著者 藤澤 伸介
ジャンル 心理学・認知科学・臨床 > 教養・読みもの
出版年月日 2011/03/30
ISBN 9784788512306
判型・ページ数 4-6・298ページ
定価 本体2,400円+税
在庫 在庫あり

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人はときにコトバにとらわれ,コトバに操られる。不必要に悩んだり,人間関係のトラブルに巻き込まれないためには,コトバの使い方と認識の仕方の関係を知らなければならない。言語力を高め人生を生きやすくするための,認知心理学からのメッセージ。
言語力――目次

まえがき

第1章 言語の特質  動物は話せるのか
動物は話せるか
言語とは何か
言語の社会的役割
言語の個人内役割
言語への関心
記号過程
コトバは物ではない
混同の利用
人間の特性の認識を
二つの世界

第2章 情報伝達の言語  うわさに尾ひれがつく時
報告の必要条件
法律や科学の言語
推論
断定
断定の影響
好悪感情表現
あなたメッセージと私メッセージ
色づけ
報告文作成練習

第3章 意味と文脈  辞書は最高権威か
辞書とは何か
文脈と意味
意味の二種類
内在的意味と個人差
内在的意味と文化
意味と辞書
感情表出の手段としてのコトバ
敬語と感化的内包
コトバの聴覚的要因
表現法と感化的内包
タブー語と感化的内包
名前の力
言語の二重の仕事

第4章 言語の前記号的用法  意味不明でもお経はありがたい
言語の前記号的用法
社会的結びつきの言語
社交的会話や儀式の言葉
社会的制御の言語
指令的言語と信頼
儀式の効用
心の健康のための言語
カタルシスの効用
芸術作品としての言語

第5章 認知過程における概念 スイカは野菜か果物か
定義について
定義の種類
抽象の過程
抽象のレベル
抽象化の意義
分類と命名について
範疇と概念
思いこみ型

第6章 抽象のレベルの混同  ぶつかった椅子にお仕置き
偏見はどのようにして生まれるか
解消困難な偏見と差別
抽象化で生ずる内在外在の混同
生理的反応における内在外在の混同
コトバの魔力
PTSD
目の前の事実が見えない
他者の行動の原因
自己概念
集団への所属とその影響力

第7章 二値的考え方と多値的考え方  ユダヤ人がガス室に送られた時
二値的考え方
二値的考え方と思考の成熟
闘争と二値的考え方
キレやすい人
残虐な行動が現れる時
ミルグラムの実験
支配―隷属関係
二値的考え方の害
自己概念と鬱病患者
多値的考え方
開かれた心と閉ざされた心

第8章 内在的考え方と外在的考え方  企業は人々を操れるか
内在的考え方
内在的考え方の特徴
内在的考え方の問題点
外在的考え方
詩と広告
広告と内在的考え方
テレビの力と大衆操作

第9章 「生きる力」としての言語力  鬱の悪循環の正体
学習性無力感の形成
反応の固定化の発生
人間における悪循環
社会における制度的惰性
行き止まりと外在的接近
「生きる力」としての外在的思考
社会への適応
自己概念の再点検
適応に不可欠な外在的思考
偉大な思想への態度
外在的思考の諸ルール

 附章 外在的思考力を強化する方法
科学的リテラシーの訓練
日本の「科学的リテラシー教育」の現状
読書の意義(学術書と文学書)
日本の教育界の問題点

あとがき
一般意味論の入門書
モード3の心理学書
新学習指導要領における言語力との関係

引用文献
各章の注
事項索引=外在的世界の事象
用語索引=内在的世界の概念


カバーデザイン=藤澤伸介

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