個人の持つ能力や性質として心を限定する分析をはなれ,他者の感情を読み取る,動機を推し量るなど,やりとりのなかにこそ現れる心の概念の実際を捉える。好評入門書『ワードマップ エスノメソドロジー』の編者のひとりによる精緻なモノグラフ。
◆目次
はじめに
第I部 心の理解可能性
1章 行為記述の理解可能性
2章 私的経験の理解可能性
第II部 感情と経験
3章 共感の理念と感情の論理文法
4章 感情を配慮する実践
5章 傾聴活動の論理文法
第III部 記憶と想起
6章 失語症研究と想起の論理文法
7章 生活形式としての失語症
8章 経験の記憶の語り