続・教育言説をどう読むか

教育を語ることばから教育を問いなおす

続・教育言説をどう読むか
著者 今津 孝次郎
樋田 大二郎
ジャンル 子ども・家庭・教育・学校
出版年月日 2010/01/15
ISBN 9784788511859
判型・ページ数 4-6・304ページ
定価 本体2,700円+税
在庫 在庫あり

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教育改革の時代において,根源的な問題解決に向かう生産的な議論とは?「ゆとり教育と学力低下」から「不登校」まで,多数の言説から聖性を帯びた正論を排し,問題の論じ方や用いることばを見直すところから,解決の糸口を丹念に探る。好評前著の続巻。
続 教育言説をどう読むか 目次

序 教育言説を読み解く 今津孝次郎
1 教育論議にとっての言語と言語表現
2 「教育言語」と「教育言説」
3 教育言説としての「生涯学習」
4 本書の構成
 注と文献

第?部 教育の基本方針に関する言説

1 「ゆとり教育が学力低下を招いた」田中節雄
1 「ゆとり教育が学力低下を招いた」という言説
2 学習指導要領の改訂と「学力低下」批判――言説の舞台
3 この言説に含まれている誤認 その1――「ゆとり教育」という呼び方
4 この言説に含まれている誤認 その2――「学力低下」という問題
5 私たちの課題
 注と文献

2 「教育は市場である」加藤 潤
1 市場化言説のトポロジーとクロノロジー
2 選択の自由とは 68――教育の市場化をめぐる言説模様
3 市場は虚無から人を解放してくれるか
 注と文献

第?部 教育指導に関する言説

3 「教育は教え込みではない」森岡修一
1 「教育は教え込みではない」をめぐる論点
2 教育における「教え込み」と対抗言説の関係論
3 国語教育のパラダイム転換
4 新たな教えと学びの可能性に向けて
 注と文献

4 「指導力のない教師が『学級崩壊』を引き起こす」高橋克已
1 言説の構造と素朴な疑問
2 指導力不足原因論の登場と展開
3 「学級崩壊」言説がもたらしたもの
4 学級経営アノミーの軽減をめざして
 注と文献

5 「心の教育」今津孝次郎
1 「少年A」事件と社会の動揺1
2 「心」「魂」「心の教育」
3 ?心の闇?と「攻撃性」
4 「心の教育」としてのデス・エデュケーション
 注と文献

第?部 教育問題に関する言説

6 「三歳までは母の手で」林 雅代
1 「三歳児神話」とは何か
2 「三歳児神話」登場以前の家族に関する非行原因論の展開
3 「三歳」をめぐる制度と「三歳児神話」の興隆
4 「三歳児神話」の解体
5 「三歳児神話」と「子どもの健全発達」の政治性
 注と文献

7 「不登校は公教育の責務で解決する」樋田大二郎
1 登校促進言説によるアイデンティティ形成
2 適応指導をめぐる事件と対抗言説の構築
3 文部省による代替言説の構築
4 社会的自立との関連づけ、公教育の責務の視点
5 不登校言説と学習の多様化、オルタナティブ教育
6 不登校言説における言説の争いとは何だったのか
 注と文献

8 「いじめはあってはならない」伊藤茂樹
1 繰り返されるいじめ問題
2 いじめの問題化のプロセス
3 いじめの定義と統計
4 いじめ言説からの脱却
 注と文献

付章 「教育言説」論の動向を読む 樋田大二郎
1 ことばの力について
2 言説の構造と法則についての検討
3 権力分析の可能性の考察
4 少し古い文献

装幀 難波園子

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