家族と暮らせない子どもたち
児童福祉施設からの再出発

著者 | 中田 基昭 編著 大塚 類 著 遠藤 野ゆり 著 |
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ジャンル | 子ども・家庭・教育・学校 |
出版年月日 | 2011/10/20 |
ISBN | 9784788512559 |
判型・ページ数 | 4-6・232ページ |
定価 | 本体2,200円+税 |
在庫 | 在庫あり |
虐待や育児放棄などにより,児童福祉施設で暮らしながら自分の人生を切り開く力をたくわえ,社会に巣立っていく子どもたち。彼らが困難を乗り越えて自立していく道筋を,現象学を導きの糸として描き出す。内面に深くせまる実践的理解のために。
家族と暮らせない子どもたち――目次
はしがき
序 章 再出発にともなう不安 中田基昭
子どもの再出発をめぐって
各章の内容と観点
不安について
第1章 施設を自分の居場所にする 大塚 類
はじめに──子どもたちの実態
子どもたちとの関わり
施設と家庭との違い
本章でみていきたいこと
第1節 居場所をつくりだす道具
ハイデガーにおける道具
ホームにそなわる公共性
自分だけの道具
第2節 自分だけの道具への想い
道具の全体としての適切さ
おとなの役割
自分だけの道具へのこだわり
第3節 ホームにそなわる不安定さ
場の不安定さの際立ち
家事を介した子どもへの働きかけ
施設にそなわる不安定さ
第4節 自分の居場所を求めて
部屋片づけの意味
過去と未来への向き合い
第2章 他者と共に暮らす 大塚 類
はじめに──子どもたちの実態
少女たちと筆者の関わり
少女たちの苦しみ
本章でみていきたいこと
第1節 ホームの外の人間関係
少女たちの友人関係
ハイデガーにおける世間
世間のなかの少女たち
第2節 ホームにおける擬似的な世間
少女たちの擬似的な〈世間〉
少女たちの落ちつけなさ
ホームのルールを守り合うこと
行きづまりの状況
第3節 擬似的な世間との格闘
擬似的な世間の一員でありつづける辛さ
少女たちの格闘と希望
第3章 虐待をのりこえる 遠藤野ゆり
はじめに──子どもたちの実態
施設で暮らす子どもたちについて
ホームにおける養育と自立
本章で探りたいこと
第1節 自分自身からの逃避
入所当初の堂々としたふるまい
可能性をそなえていること
鋭い察知能力の現われ
安らげなさの現われとしての鋭さ
第2節 他者との出会い
問いつめられる辛さ
戦慄をともなう他者経験
第3節 他者からの眼差し
石化する身体
他者の眼差し
離れても感じる養育者の眼差し
反省の手本としての謝罪
内的な否定を向けられる辛さ
第4節 自分自身へと向き合う
他者の眼差しから解かれること
眼差しからこうむるもの
問い返しのはじまり
眼差されうること
追いつめられずにすむこと
第5節 過去へと向き合う
家族との問題への差し向け
過去の選択
中心を外すこと
中心を外しながら過去へと向き合う
対話にあきることの意味
第6節 過去の辛さをのりこえて
過去のとらえなおし
過去に対する責任者
養育者とのやわらかな関係
過去がとり返しのつかないものとなるまで
第4章 子どもの辛さをめぐって 中田基昭
第1節 本当の自分
第2節 可能性にともなう不安
引用文献
注
装幀=難波園子
はしがき
序 章 再出発にともなう不安 中田基昭
子どもの再出発をめぐって
各章の内容と観点
不安について
第1章 施設を自分の居場所にする 大塚 類
はじめに──子どもたちの実態
子どもたちとの関わり
施設と家庭との違い
本章でみていきたいこと
第1節 居場所をつくりだす道具
ハイデガーにおける道具
ホームにそなわる公共性
自分だけの道具
第2節 自分だけの道具への想い
道具の全体としての適切さ
おとなの役割
自分だけの道具へのこだわり
第3節 ホームにそなわる不安定さ
場の不安定さの際立ち
家事を介した子どもへの働きかけ
施設にそなわる不安定さ
第4節 自分の居場所を求めて
部屋片づけの意味
過去と未来への向き合い
第2章 他者と共に暮らす 大塚 類
はじめに──子どもたちの実態
少女たちと筆者の関わり
少女たちの苦しみ
本章でみていきたいこと
第1節 ホームの外の人間関係
少女たちの友人関係
ハイデガーにおける世間
世間のなかの少女たち
第2節 ホームにおける擬似的な世間
少女たちの擬似的な〈世間〉
少女たちの落ちつけなさ
ホームのルールを守り合うこと
行きづまりの状況
第3節 擬似的な世間との格闘
擬似的な世間の一員でありつづける辛さ
少女たちの格闘と希望
第3章 虐待をのりこえる 遠藤野ゆり
はじめに──子どもたちの実態
施設で暮らす子どもたちについて
ホームにおける養育と自立
本章で探りたいこと
第1節 自分自身からの逃避
入所当初の堂々としたふるまい
可能性をそなえていること
鋭い察知能力の現われ
安らげなさの現われとしての鋭さ
第2節 他者との出会い
問いつめられる辛さ
戦慄をともなう他者経験
第3節 他者からの眼差し
石化する身体
他者の眼差し
離れても感じる養育者の眼差し
反省の手本としての謝罪
内的な否定を向けられる辛さ
第4節 自分自身へと向き合う
他者の眼差しから解かれること
眼差しからこうむるもの
問い返しのはじまり
眼差されうること
追いつめられずにすむこと
第5節 過去へと向き合う
家族との問題への差し向け
過去の選択
中心を外すこと
中心を外しながら過去へと向き合う
対話にあきることの意味
第6節 過去の辛さをのりこえて
過去のとらえなおし
過去に対する責任者
養育者とのやわらかな関係
過去がとり返しのつかないものとなるまで
第4章 子どもの辛さをめぐって 中田基昭
第1節 本当の自分
第2節 可能性にともなう不安
引用文献
注
装幀=難波園子