甦る『ゴンドラの唄』

「いのち短し,恋せよ,少女」の誕生と変容

甦る『ゴンドラの唄』
著者 相沢 直樹
ジャンル 文学・エッセイ
出版年月日 2012/11/20
ISBN 9784788513112
判型・ページ数 4-6・336ページ
定価 本体3,200円+税
在庫 在庫あり

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「いのち短し,恋せよ乙女」の歌詞で知られる『ゴンドラの唄』は,いつごろ,どのようにして生まれたか。いまや若者向けのコミックやJポップにも登場するこの歌の誕生から,黒澤明監督『生きる』での復活,そして現在までを,まるごと初めて語り尽くす。
甦る「ゴンドラの唄」─目次

 序 『ゴンドラの唄』とは
  第?部 『ゴンドラの唄』の誕生
 第1章 芸術座と『その前夜』劇
  1 芸術座の旗揚げ
  2 第五回公演
  3 『その前夜』劇登場の背景
  4 楠山正雄の脚本
  5 『その前夜』劇の舞台

 第2章 抱月の思惑、須磨子の舞台
  1 劇評
  2 名倉生の酷評
  3 小山内薫の注文
  4 抱月の妥協芸術論と劇中歌戦略
  5 浅草オペラと女優髷

 第3章 失われた明日のドラマ
  1 頽唐詩人の憧憬と憂鬱
  2 中村吉蔵の総括
  3 失われた明日

 第4章 劇中歌から流行歌へ
  1 中山晋平と『ゴンドラの唄』
  2 六拍子のむずかしさ
  3 ヨナ抜き音階と流行歌
  4 三大劇中歌の命運

  第?部 『ゴンドラの唄』の詩学
 第5章 歌詠みの芸当
  1 『即興詩人』の影の下に
  2 『ゴンドラの唄』のレトリック
  3 詩人の屈折

 第6章 スキアヴォーニに死す
  1 ツルゲーネフと長篇小説『その前夜』
  2 小説『その前夜』の作品世界
  3 『その前夜』における音楽
  4 水都の魔力

 第7章 歌をなくしたゴンドラ漕ぎ
  1 原作と脚本の齟
  2 楠山脚本と劇中歌
  3 アルブーゾフ脚本との比較
  4 『ゴンドラの唄』挿入の謎
  5 原作と翻訳・脚本の功罪

 第8章 主題と変奏
  1 『ゴンドラの唄』の詩想
  2 ホラティウスと《カルペ・ディエム》
  3 『バッカスの歌』
  4 「薔薇を摘め」(1)
  5 「薔薇を摘め」(2)
  6 「人生の短さ」をめぐるラテン語詩句
  7 『乾杯の歌』
  8 「ゴンドラに乗りなさい」
  9 『ルバイヤート』
  10 『春夜桃李の園に宴するの序』
  11 黒髪の少女

  第?部 映画『生きる』
 第9章 『ゴンドラの唄』の復活
  1 映画『生きる』と『ゴンドラの唄』
  2 限界状況の物語
  3 主題歌としての『ゴンドラの唄』
  4 嘆きの歌から人生讃歌へ

 第10章 死と再生のバルカローラ
  1 三種の神器と開かれた物語
  2 リメイクとドラマ化

 第11章 数奇な縁
  1 黒澤組と『ゴンドラの唄』
  2 ロシア文学との因縁
  3 うたのわかれ

  第?部 『ゴンドラの唄』と現代文化
 第12章 『ゴンドラの唄』を歌う人びと
  1 残照
  2 孤独な闘い
  3 愛唱されて
  4 『ゴンドラの唄』の合唱
  5 ステージ・パフォーマンス
  6 二〇世紀のメロディー

 第13章 『ゴンドラの唄』のこだま
  1 平成文化と『ゴンドラの唄』
  2 伝統とパロディー──大正浪漫と『ゴンドラの唄』
  3 ブランコの呪縛
  4 『ブギーポップは笑わない』
  5 乱舞する「恋せよ乙女」
  注
  あとがき
  略年譜
  引用・参考文献
  索引
     装幀──難波園子

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