漱石のヒロインたち

古典から読む

漱石のヒロインたち
著者 増田 裕美子
ジャンル 文学・エッセイ
出版年月日 2017/06/15
ISBN 9784788515291
判型・ページ数 4-6・264ページ
定価 本体3,200円+税
在庫 在庫あり

この本に関するお問い合わせ・感想

幼少時から歌舞伎,謡曲(謡)などの口承文芸に触れて育った漱石。彼の小説には多くの謎めいた魅力的なヒロインが登場するが,その人物像を口承的な古典との関わりから読み解き,斬新な読みを展開する。漱石生誕150年に贈る力作。
漱石のヒロインたち――目次

はじめに

第一部 漱石のヒロインたち

第一章 『虞美人草』の「紫の女」
 1 藤尾は「新しい女」か
 2 藤尾と『源氏物語』
 3 藤尾と『葵上』
 4 藤尾の成仏

第二章 『行人』のお直をめぐって
 1 嫉妬する男たち
 2 二郎と女たち
 3 お直の正体

第三章 『それから』の三千代百合の表象
 1 『金色夜叉』の百合
 2 Dora Thornのlily
 3 水死する女
 4 水の中の百合
 5 ヒロインの二面性

第四章 『三四郎』の美禰子をめぐって
 1 「水の女」のイメージ
 2 那美との相違
 3 美禰子の肖像画
 4 「迷羊」のゆくえ

第二部 漱石文学と古典

第五章 漱石と『方丈記』
 1 『方丈記』の英訳
 2 漱石の『方丈記』論
 3 『草枕』と『方丈記』
 4 『倫敦塔』と『方丈記』

第六章 『門』の美的世界
 1 『門』が描く自然
 2 「市中の山居」
 3 「近代の桃源」
 4 『門』と与謝蕪村

第七章 「坊っちやん」という謎『坊っちやん』と義経伝説
 1 「坊っちやん」という呼称
 2 「坊っちやん」は行動するのか
 3 都会と田舎
 4 坊っちゃんと義経
 5 『船弁慶』と『坊っちやん』
 6 漱石と『船弁慶』

第三部 『こころ』をめぐって

第八章 『こころ』に描かれた「時」
 1 重ねられた「時間」
 2 「先生」というシテ
 3 『こころ』とアレゴリー0
 4 「時の翁」
 5 「時」の力

第九章 「私」との対話
 1 名前がないこと
 2 「私」という自称
 3 ふたりの「私」
 4 「私」と「主人公」


あとがき
索引

   装幀 難波園子

ご注文

3,200円+税

シェアする

このエントリーをはてなブックマークに追加

同じジャンルの商品

おすすめ書籍

お知らせ

一覧