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ヴィゴツキーの思想世界

その形成と研究の交流

ヴィゴツキーの思想世界
著者 佐藤 公治
ジャンル 心理学・認知科学・臨床 > 発達・教育
出版年月日 2015/05/01
ISBN 9784788514287
判型・ページ数 4-6・320ページ
定価 本体2,400円+税
在庫 在庫あり

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ヴィゴツキー理論をどう読むべきか? 人間精神に対するヴィゴツキー思想の生成発展過程を哲学者,心理学者,芸術家たちとの思想的対話を丹念にたどって検証。文化心理学に関心をもつ読者にとって,ヴィゴツキーの理解に新しい地平を開く必読の書。
ヴィゴツキーの思想世界――目次

はじめに
第1章 ヴィゴツキー、その研究と生涯
   1 ヴィゴツキー再評価の動き
    (1)認知心理学における文化への注目とコールの存在
    (2)ヴィゴツキー研究の先駆者―ブルーナー
    (3)ワーチのヴィゴツキー研究
    (4)文化歴史的活動理論とその他のヴィゴツキー研究

   2 ヴィゴツキーの生涯と研究、その略伝
    (1)第一期―1896年~1924年
    (2)第二期―1924年~1934年
    (3)ヴィゴツキー死後のヴィゴツキー派

第2章 ヴィゴツキーの『芸術心理学』――ロシア・フォルマリズムを超えて
   1 『芸術心理学』の特徴
    (1)『芸術心理学』の誕生とその背景
    (2)『芸術心理学』のメッセージ―人間心理の探究
   2 ヴィゴツキーの芸術理論―主観対客観の対立を超えて
    (1)ヴィゴツキーとポテブニャ
    (2)ヴィゴツキーとロシア・フォルマリズム
   3 ヴィゴツキーのフォルマリズム批判と文学研究のさらなる動き
    (1)フォルマリズムの限界
    (2)文学研究における関係論的視点―ドミナント概念
    (3)ドミナント概念の広がり
   4 ヴィゴツキーとアクメイズム
    (1)アクメイズムの文学研究とその思想
    (2)ヴィゴツキーとマンデリシュターム、そしてジルムンスキイ

第3章 ヴィゴツキーがみた文学の世界――ハムレット、寓話、スターン
   1 ヴィゴツキーの『ハムレット』とその心理世界
    (1)『ハムレット』、ヴィゴツキーの最初の文芸研究
    (2)『ハムレット』の解釈と評価、その誤解
    (3)「ハムレット」と人間心理の本質
   2 ヴィゴツキーの寓話の分析
    (1)寓話はどのように論じられるべきか
    (2)クルイロフの寓話からみえるもの
   3 スターンとブーニン、二つの小説の分析
    (1)小説の形式分析の限界
    (2)ドミナント概念による小説の分析
   付 ハムレットについて

第4章 ヴィゴツキーとエイゼンシュテイン――芸術創造をめぐる交流
   1 ヴィゴツキーとエイゼンシュテイン
    (1)ヴィゴツキーとエイゼンシュテイン、その出会い
    (2)映像の心理学的研究
    (3)文学と映画にみる弁証法的関係
    (4)映画と共感覚
   2 エイゼンシュテインの映画理論とそれが意味するもの
    (1)リアリズム主義を超える
    (2)モンタージュと歌舞伎
    (3)垂直のモンタージュ
   3 エイゼンシュテインが目指した人間精神の世界
    (1)知的モンタージュと内的モノローグ
    (2)個人精神の形成と歴史・文化の形成―ミクロコスモスとコスモス
    (3)エイゼンシュテインの映画論とドゥルーズの『シネマ』

第5章 ヴィゴツキーとシペート――その言語論と意味世界論
   1 ヴィゴツキーとシペート、二人の出会いと影響
    (1)シペート、その人物と思想
    (2)シペートとヴィゴツキーの出会い
    (3)心理学におけるシペートの存在
   2 シペートとヴィゴツキーの美学・文学研究
    (1)シペートの人間精神への解釈学的接近
    (2)シペートとヴィゴツキー、二人の文学・美学研究
    (3)シペートとヴィゴツキー、二人のロシア・フォルマリズムへの関わり
   3 シペートとヴィゴツキーの歴史・文化的視点
    (1)シペートの民族・社会心理学研究
    (2)ヴィゴツキーの歴史・文化的心理学
   4 シペートとヴィゴツキー、二人の言語研究
    (1)ヴィゴツキーとシペートの言葉の内化論
    (2)語の語義と語の意味について
    (3)シペートとヴィゴツキーの言語論の相違
   5 フンボルトの言語論とシペート、ヴィゴツキーへの影響
    (1)フンボルトの「内的言語形式」と「有機体としての言語」
    (2)フンボルトの比較言語研究と言語の多様性
    (3)フンボルトとヴィゴツキーの対話的言語論
   6 シペートとヴィゴツキーの思考・言語研究

第6章 ヴィゴツキーとゲシュタルト心理学
   1 ヴィゴツキーとゲシュタルト心理学の関わり
    (1)新しい心理学の構築とその課題
    (2)ヴィゴツキーのベヒテレフ精神反射学批判
    (3)ドミナント概念とゲシュタルト心理学
   2 ヴィゴツキーはケーラーの『類人猿の知恵試験』をどう読んだか
    (1)ヴィゴツキーがケーラーから学んだもの
    (2)ヴィゴツキーのケーラー批判
    (3)ゲシュタルト原理をめぐる議論
   3 ヴィゴツキーとコフカのゲシュタルト発達論
    (1)コフカとヴィゴツキー派との交流
    (2)コフカのゲシュタルト発達論とその特徴
    (3)ヴィゴツキーのコフカ『精神発達の原理』批判
   4 ヴィゴツキーとレヴィンとの交流
    (1)レヴィンの存在とその影響
    (2)レヴィンが心理学研究で目指したもの
    (3)レヴィンとヴィゴツキー派との交流
    (4)ゼイガルニクとヴィゴツキー
    (5)ヴィゴツキーとレヴィンの人格=情動・知性論

おわりに
文  献
事項索引
人名索引
  装幀=新曜社デザイン室

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