近刊
ライフストーリー研究に何ができるか
対話的構築主義の批判的継承

インタビューを相互行為の場として捉え,語り手の経験と社会を読み解く「対話的構築主義」。何でも研究可能か,自己言及的記述の意義は何か,いかにして語りの豊かさを引き出すのか。これまでの調査経験を捉え返し新たな可能性を示す。
ライフストーリー研究に何ができるか――目次
序 章 ライフストーリー研究に何ができるか 石川良子・西倉実季
1 「ライフヒストリー」から「ライフストーリー」への転回
2 ライフストーリー研究の基本的枠組み
3 ライフストーリー研究はどう受け止められたか
4 本書の構成
第1章 モノローグからポリフォニーへ
─なにが私を苛立たせ、困惑させるのか 桜井 厚
1 インタビュー過程の虚と実
2 語りのポリフォニー
3 訝る物語
4 まとめ─モノローグからポリフォニーへ
第2章 なぜ「語り方」を記述するのか
─読者層とライフストーリー研究を発表する意義に注目して 西倉実季
1 「語り方」の前景化と「語られたこと」の後退?
2 聞き手の問いの保存─ライフヒストリー研究における記述との違い
3 社会の縮図としての社会調査─ライフストーリー研究者の役割
4 聴取の位置の問題化─ライフストーリー研究を発表する意義
第3章 インタビューという会話の構造を動的に分析する 青山陽子
1 問題の所在
2 集合表象としてのモデル・ストーリー
3 ゴフマンの多元的リアリティとモデル・ストーリーの布置
4 結論
第4章 メディアのストーリーはいかに生成・展開されるのか
─在日南米人の犯罪をめぐる言説を題材に 酒井アルベルト
1 社会的行為としてのメディア
2 在日南米人と「外国人犯罪」
3 エスニックな亀裂
4 エスニック・メディアとコミュニティの声
5 犯罪撲滅キャンペーン
6 まとめ─語りの社会的空間
第5章 ライフストーリーにおける異文化と異言語 張 嵐
1 はじめに─異文化理解と他者理解
2 異文化体験を聞くこと/書くこと
3 インタビュー場面における自己呈示とカテゴリー化
4 おわりに
第6章 ライフストーリー研究としての語り継ぐこと
─「被爆体験の継承」をめぐって 八木良広
1 語り継ぐ活動に取り組む姿勢の問題
2 証言活動と語り継ぐ活動の社会的状況
3 語り継ぐ活動における二つの文脈化とその問題
4 語り継ぐとはいかなることか
第7章 戦略としての語りがたさ
─アルビノ当事者の優生手術経験をめぐって 矢吹康
1 自分が聞かれて嫌な質問はしない
2 「面白い話」の回避
3 面白くない「ごく普通」のライフストーリーへ
第8章 語りにおける一貫性の生成/非生成 倉石一郎
1 議論の枠組み─「一貫性」の彼岸へ
2 事例とその背景
3 事例と分析1 西さんの「長欠児」当事者経験の語り
─「呼び出し」をキーワードに
4 事例と分析2 上昇移動のストーリー?
─「わたくしごとで恐縮じゃけれども」
5 むすび─不条理の社会学としてのライフストーリー
第9章 〈対話〉への挑戦
─ライフストーリー研究の個性 石川良子
1 はじめに─「対話的構築主義」ではなく「対話的構築主義」
2 インタビューを〈対話〉に高める
3 〈対話〉に再挑戦する(1)
4 〈対話〉に再挑戦する(2)
5 おわりに
あとがき
索引
装幀─虎尾隆
序 章 ライフストーリー研究に何ができるか 石川良子・西倉実季
1 「ライフヒストリー」から「ライフストーリー」への転回
2 ライフストーリー研究の基本的枠組み
3 ライフストーリー研究はどう受け止められたか
4 本書の構成
第1章 モノローグからポリフォニーへ
─なにが私を苛立たせ、困惑させるのか 桜井 厚
1 インタビュー過程の虚と実
2 語りのポリフォニー
3 訝る物語
4 まとめ─モノローグからポリフォニーへ
第2章 なぜ「語り方」を記述するのか
─読者層とライフストーリー研究を発表する意義に注目して 西倉実季
1 「語り方」の前景化と「語られたこと」の後退?
2 聞き手の問いの保存─ライフヒストリー研究における記述との違い
3 社会の縮図としての社会調査─ライフストーリー研究者の役割
4 聴取の位置の問題化─ライフストーリー研究を発表する意義
第3章 インタビューという会話の構造を動的に分析する 青山陽子
1 問題の所在
2 集合表象としてのモデル・ストーリー
3 ゴフマンの多元的リアリティとモデル・ストーリーの布置
4 結論
第4章 メディアのストーリーはいかに生成・展開されるのか
─在日南米人の犯罪をめぐる言説を題材に 酒井アルベルト
1 社会的行為としてのメディア
2 在日南米人と「外国人犯罪」
3 エスニックな亀裂
4 エスニック・メディアとコミュニティの声
5 犯罪撲滅キャンペーン
6 まとめ─語りの社会的空間
第5章 ライフストーリーにおける異文化と異言語 張 嵐
1 はじめに─異文化理解と他者理解
2 異文化体験を聞くこと/書くこと
3 インタビュー場面における自己呈示とカテゴリー化
4 おわりに
第6章 ライフストーリー研究としての語り継ぐこと
─「被爆体験の継承」をめぐって 八木良広
1 語り継ぐ活動に取り組む姿勢の問題
2 証言活動と語り継ぐ活動の社会的状況
3 語り継ぐ活動における二つの文脈化とその問題
4 語り継ぐとはいかなることか
第7章 戦略としての語りがたさ
─アルビノ当事者の優生手術経験をめぐって 矢吹康
1 自分が聞かれて嫌な質問はしない
2 「面白い話」の回避
3 面白くない「ごく普通」のライフストーリーへ
第8章 語りにおける一貫性の生成/非生成 倉石一郎
1 議論の枠組み─「一貫性」の彼岸へ
2 事例とその背景
3 事例と分析1 西さんの「長欠児」当事者経験の語り
─「呼び出し」をキーワードに
4 事例と分析2 上昇移動のストーリー?
─「わたくしごとで恐縮じゃけれども」
5 むすび─不条理の社会学としてのライフストーリー
第9章 〈対話〉への挑戦
─ライフストーリー研究の個性 石川良子
1 はじめに─「対話的構築主義」ではなく「対話的構築主義」
2 インタビューを〈対話〉に高める
3 〈対話〉に再挑戦する(1)
4 〈対話〉に再挑戦する(2)
5 おわりに
あとがき
索引
装幀─虎尾隆